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第6回「備えあればうれしいな」

壊れて学ぶ

壊れて学ぶことも多いです。今回もいろいろと学び,同時に幸せになる方法も考えました。今回は,最終回としてRAIDを過信してきた教訓と今後の対策のようなものを綴ります。ほとんど,自問自答です。情報セキュリティやデータ保護,データリカバリの専門家の監修は受けていませんのでご了承ください。


  1. RAID(ミラーリング)を過信しない
    必ずしもHDDが壊れるとは限りません。NAS本体や,RAIDコントローラが故障することもあります。2つあるHDDうちの1つが故障した場合,壊れた方のHDDを交換することでデータを復旧できる見込みがありますが,NAS本体が故障した場合は,手間と時間がかかります。無理にデータを救出すると,事態を悪化させる可能性もあります。安全・確実にデータ復旧をしたい場合は,専門の会社に相談しましょう。

  2. 無闇に暗号化しない
    その暗号化本当に必要でしょうか。NASの廃棄時のデータ消去や,盗難のリスクを考えた場合,データを暗号化することは正しい行為です。しかし,NAS製品が故障するリスクを考えると,データの暗号化はデータの復旧に支障がでます。幸い,当スタジオでは復号化できなくなるリスクを考え暗号化していませんでした(正しく言えば,NASの暗号化機能を信用していませんでした)。盗難が心配であれば,ケンジントン・ロックのようなセキュリティーワイヤを使用するのもよいでしょう。

  3. バックアップサーバの検討
    当スタジオでは,ファイルサーバとしてNASを使用していました。RAIDで二重化しておけば安心だろうと甘い考えでいました。RAIDで二重化するよりも,バックアップ用のNASを建てたほうが使い勝手はよさそうです。しかし,本当に複数台のNASが必要か悩むところです。

  4. そもそもNASは必要か?
    オンラインストレージ(クラウドストレージ)を活用するれば,NASの重要度は下がるでしょう。Microsoft社の「OneDrive」や,Dropbox社の「Dropbox」を利用するば,MacintoshとWindowsの両方で使用できます。さらに,Microsoft社の「Office 365 Business」ならオンラインストレージ(OneDrive)に加え,Office アプリケーションも利用できます。しかし,オンラインストレージをメインに使うには,ネットワーク回線の速度がネックになります。回線速度が遅い場合は,高速回線への変更も検討する必要があるでしょう。

  5. 災害からデータを守る
    NASやPC,HDDの故障によるデータ消失リスクだけでなく,地震や落雷,火災,水害などもデータを消失する可能性があります。建屋内の全ての機器がダメージを受ければ,家庭やオフィスでバックアップを取っていてもデータは失ってしまいます。同じ地区のクライアントやパートナーなら同時に被災する可能性もあります。とくに広域に被害が及べば,その分データも消失するリスクは高まります。レンタルサーバやオンラインストレージを利用する場合も,東京と大阪間のように離れた場所でバックアップを取っているサービスが安心できます。

  6. ネットワーク障害
    家庭内やオフィスのLAN側の障害でなく,WAN側の障害のはなし。オンラインストレージと同期が取れなく困ることがあるかもしれません。メールの送受信もできませんし,IP電話であれば電話もできません。クライアントやパートナーと連絡が取れなくて不安になるかもしれませんが,停電や交通機関の運転見合わせと同じと考え,復旧するまでおとなしく待ちましょう。多くの人がクレームの電話を入れると,クレーム処理に人員がとられ,復旧作業に支障が生じるかもしれません。

  7. データの復旧には優先順位を
    壊れたNASのHDDからデータを救出する場合,想像以上の時間がかかります。やみくもにデータを復旧するのではなく,すぐに必要となるデータと後回しにしてもよいデータの優先順位をつけることをお勧めします。フォルダ(ディレクトリ)単位で優先順位をつけると管理しやすいかと思います。

  8. その記事の内容正しいですか?
    これは,当Webサイトを含めたはなしです。記事の内容は最新でしょうか?また,全ての人や環境で有益でしょうか?嘘を書いているわけではありませんが,全ての人が幸せになれる記事とは限りません。当Webサイトの記事の内容も,当スタジオの環境で,たまたまデータのサルベージが成功しただけです。この記事の手順とおり行っても成功する保証はありません。同じような成功談を備忘録として残してくれているWebサイトもたくさんあります。現在,NASが壊れて困っている方は,ご自身の環境に適したWebサイトを探してみてください。ただし,無理にデータを救出すると,事態を悪化させる可能性もあります。安全・確実にデータ復旧をしたい場合は,専門の会社に相談しましょう。

  9. 電源喪失にそなえる
    NASの電源装置が壊れた原因はわかりません。電力供給が不安定になり一時的な停電が発生すれば,コンピュータ本体やNASにも影響が出る可能性があります。簡易的なものでも無停電電源装置(UPS)があると安心できます。

  10. 備えよ
    いつ,今回のようになトラブルに見舞われるか分かりません。常に身構えている必要ないかと思いますが,年に1度くらいはNASのデータ救出や,バックアップからのデータ戻しの訓練が必要だと感じました。


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